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 雨でアンニュイになる総司令シモンと補佐ロシウ。時間軸どうなるんでしょうね。



 雨が強く体を打つ。あのころに比べ伸びた身長、ふくらみをもった体。仲間も増えた。未だガンメンに、グレンラガンに乗る必要はあるもののZEXISに参加していたころに比べれば格段に減った。
 竜馬は消えてしまった。反陽子爆弾の爆発とともにゲッターチームは忽然と消えてしまった。5年前の当時は随分と探し回ったが次第にその時間もとれなくなった。テッペリンはカミナシティと名をかえ、シモンはいつの間にか総司令など大層な名前で呼ばれるようになり、地下から出てきなみんなの指標となった。いつか、カミナがそうだったように。
 褪せた赤の布は風に舞わず、結ばれた刀に張り付くように雨を吸い重たげに垂れている。
 あの爆発から次元境界線は不安定になりこの大陸は再び閉ざされた。だがそれでいいと思っている。急速に発展するカミナシティ、そして発見される太古の技術力が連合に狙われないはずがない。ダイグレンを使えば宇宙から出ることはできたかもしれないがそうする必要を感じなかった。電波状況も悪いのだろう、かつての仲間たちから連絡はない。
「総司令、そろそろお戻りください。仕事が進みません」
きちんと傘をさしたロシウが泥水をはねされることなく静かに歩み寄ってくる。さしかける傘を避け上着をひるがえし踵を返した。服の中までずぶ濡れになっている、傘をさしたところで無意味だろう。無言でロシウの横を通り過ぎれば小さなため息を落とされた。いつから、こうなってしまったのだろう。
 キィン、と随分久しぶりになる耳鳴りがし、次いで地面が激しく揺れた。はっとして振り返ればロシウも驚愕した表情でシモンを見る。見開かれた瞳と視線が絡む。
「シモンさん!!」
先に名を呼んだのはロシウだ。
「あぁ、次元震だ!戻るぞ、ロシウ!!」
傘を投げ捨てたロシウがついてくるのを背中に感じながら走る。
 空は不吉にうずまき、雨が一層ひどくなった。

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